ハーレーダビッドソンというバイクメーカーはバイクを売るだけでなく、買った後に自分なりにカスタムすることもひとつのバイクの楽しみかたとして提案しています。そして実際それが大きなビジネスとしても成り立っているんです。
純正パーツはネジ一本からすべてアメリカ本国で発売されているものが輸入されていて、国内のディーラーで買うことができます。

たしかにそれは楽しみのひとつなんですけど、カスタムパーツひとつひとつの値段がバカ高いのなんのって驚きます。

たとえばフットペグ。日本ではステップとかいいますが、左右に突き出た足を乗せる棒です。ゴムに鉄の棒が刺さっているだけで今の新車についているものより貧相な一番安いものが5,590円（以下金額はすべて税込）、きれいな曲線を描いた流線型でぴかぴかにクロームメッキされた一番高いものが43,200円。
ブレーキとクラッチのレバーが左右セットで新車についている一番安いのが21,600円、金属の塊から削り出した贅沢なつくりの一番高いものが44,500円。

つまりステップとレバーを取り替えたいと思えば、安いものの組み合わせでも27,190円、一番高いものを組み合わせて付けるとパーツ代だけで87,700円にもなるのです。
自分で取り付けられればいいですが、ディーラーで取り付けてもらえば工賃が別途掛かり、30,000円から90,000円のお買い物になるのです。しかも高いパーツのカスタムと安いカスタムを比べてみても60,000円もの金額差があるようにはどうしても見えません。

もちろん日本メーカーでハーレー向けのそういったパーツを作っているところもいくつかあり、価格はそれと比べればはるかに安いのですが、純正品には純正品ならではの造りの違いなどが確かにあるのです。
もちろんサードパーティならではの面白い商品もありますから一概に純正ばかりが良いわけではありません。

そこでやはり気になるのはこれらがアメリカ本国ではどの程度の価格なのか。さっそくインターネットで調べてみました。便利ですね。
計算してみるとざっと日本との価格比は40％後半。日本で10,000円のものならアメリカでは円換算で4,700円くらいということでした。さきほどの60,000円の価格差も実際は半分の30,000円ほどの差だということです。

日米でそんなに価格差があることを知ってしまえば、おとなしく国内ディーラーで買うのもバカらしくなり、自分で取り付けられそうなパーツはインターネットを使っての個人輸入に挑戦してみようという気にもなります。それでいろいろと調べてさっそく行動に移してみました。

DHLなどの海外便を利用した送料はそれなりに高く、安いものを一つだけ発注ということだとかえって国内よりも割高になります。高額なものや数をまとめれば差額で送料も帳消しになります。
今回はいくつかのパーツをまとめて日本価格40,000円相当にして発注してみました。決済額は送料込みで22,000円ほど、関税が1,000円程度、トータル23,000円ほどになりました。

で、肝心の支払いですがPaypalというネットサービスがあって、これを利用すると世界の数種類の通貨で決済が可能なので、ここを利用することにしました。ここの決済は支払うだけでなく支払いを受けることもできるのです。ま、ボクにはそんな機会はきっとないことでしょうけれど。

そしてデリバリー。DHLを利用すると現在商品がどのような状態にあるのかをトレースすることができるんです。「○日○時にアメリカの○○という都市のオフィスから商品がピックアップされました」「○日○時にアメリカの○○という都市のオフィスの発送窓口に届きました」「○日○時に日本の東京の施設の到着窓口に着きました」と刻々と追跡することが出来てとても面白かったです。その都度いちいちgoogle earthでその都市の位置を確認してみたりして。。。

今朝、会社のPCからちらっと覗いてみるとすでに日本の事務所から配送先に向けて発送されていると出ていました。帰れる時間を連絡し再送を依頼して、急いで帰って関税を支払い品物を受け取りました。

ネットで発注したのが先週木曜日の深夜。それが月曜日の日中には届くんですから早いものです。しかも普通に買うのと比べて半額チョボチョボ。ついでに英語の勉強にもなりました。

荷を受け取ってから先ほどふたたびトレースをしてみると
[Signed for by GUPP（本当はもちろん本名）]
となっていました。