パーソナルスペース。
動物のなわばり意識同様に、人間も他者に侵入されると不快になる空間のことだそうです。個人によって差があるそうですが、目安があったので引用してみました。
親密な関係
45cm以内 家族・恋人などとの身体的接触が容易にできる距離
個人的関係
45~120cm 友人などと個人的な会話を交わすときの距離
社交的関係
120~360cm 職場の同僚と一緒に仕事をするときなどの距離
公式的関係
360cm以上 公的な人物と公式的な場で対面するときの距離
相手との親密度によっては前後左右にこれだけの距離が必要なんだそうです。
ボクはこれを見て思った以上に距離があるんだなぁと思いました。こう思うっていうのは比較的社交的な人間なのでしょうか。
逆にこの距離を意識的に操作することで相手に与える印象をコントロールすることもできるようですね。あえて今の関係以上の距離に踏み込む、あるいは逆。人間関係の作り方のうまい人は無意識にこれを利用しているのかもしれません。
今日、仕事である生活総研の研究結果のプレゼンテーションを聞いて来ました。その分析で男女の違わない点、違う点を見ていくなかで「友達でも、その間柄によって連絡の方法(電話、携帯電話、電子メールなど)を意識して区別する方だ」という質問に「yes」と答えたのが、男性は5人にひとりもいなくて18.3%、女性は31.1%とほぼ3人にひとり。しかも男性に比べて女性は年々この数値が上がる傾向が強いという結果が出ていました。連絡手段でも距離感を測れるようになるのかも知れません。
どんなに親しい女性からであっても、どんな手段で連絡をもらえるか、男性諸氏はこれから気になりますねぇ!
手紙が捨てられなくなるわけですよ、ゆたさん!
話は変わります。
ウチのベランダにこの一週間ほど子猫がやってきています。
最初はベランダに面した窓から部屋のなかの様子を窺っているのを発見。カーテンを開くと逃げてしまいました。
翌日もまた来ていました。またカーテンを開くとさっと逃げる素振りをしつつもそこに居続け、ガラス窓を開けるとさすがに逃げました。
次の日は窓を開けても居続けました。薄めた牛乳を空き缶のフタにいれて差し出すとジッと見つめるものの、手も口も出さずにいました。そのままボクは窓を閉めカーテンを引いて、部屋にもどり寝てしまい、翌朝見てみるとフタのなかはきれいに無くなっていました。
四日目もやってきました。部屋にあったドラムのスティックを持って左右に振って遊んでみると、ようやく届くくらいまで近づいて来てスティックの動きを前足で追いかけてじゃれていました。
五日目、薄めた牛乳をまた同じフタに入れてやると見ている前でペロペロと舐めはじめました。ボクがベランダに出ても逃げなくなっていました。ただある程度距離を詰めようとこちらが動くとサッと逃げて行ってしまいます。
六日目、この日からボクについてかなり興味を持ち始めているように見えました。少し距離を詰めるとサッと離れますが、逃げては行かず、一定の距離を保ってこちらの動きや気配を気にしているのです。手を差し出すと近づいてきて前足をサッと振ってツメを立てて来ました。子猫とはいえ猫のツメで引っ掛けられるとけっこう痛いです。
七日目はかなり近づいてきてベランダに立つボクの足元で丸くなっていました。子猫とボクの間のかなり距離は縮まりましたが、やはりある距離より踏み込むとサッと離れてしまいます。
おとといは、ボクが手を差し出すと子猫の前足のネコパンチが来ました。でも、これまでと違い、ツメが出ていませんでした。肉球でペチと触られました。ツメが出ていなかったので前足に導かれるままに猫の口に指をもっていくと、指を噛むんですがこれがいわゆる甘噛みっていうんですか?尖った歯(猫の犬歯というのも変だし)があるのに、噛んでいる指に傷をつけない程度のゆるい噛み方をしました。あなたが噛んだ小指が痛いってことがないんです。
ムツゴロウさんが動物を手なずけるとき、わざと口に手を入れて噛ませるって言ってたのを思い出しました。
日を追ってこの猫とボクが少しずつ近くなっていることが面白くって。
毎朝、見ず知らずの人と鮨詰めになって乗るラッシュアワーの通勤電車、狭いカウンターに鈴なりになって食べる立ち食い蕎麦屋や牛丼屋。不愉快だとばかりに顔をしかめる客もいますが、ボクは普通にしていられます。ボクのパーソナルスペースはかなり狭まってしまったようです。知らないうちに狭いところに押し込められることに慣れてきてしまったようです。人との距離に無防備になったらスリやヒッタクリに気をつけなきゃいけないかな。
さて昨夜。
仕事帰りに家の前にある公園で猫と戯れるおばあさんを見掛けた。暗いなかよく見るとうちに来ている子猫でした。仰向けになってお腹を見せてじゃれていて、おばあさんに対して明らかに警戒を解いています。ボクは背中を撫でたことすらないのになぁ。家に帰ったボクはベランダのほうが気になって何度もカーテンを開けて外を見るけど、猫が来ている気配がない。ノンオイルのシーチキンも買ってきたのに。
ボクはおばあさんのように自分から猫のところへは行かない。こちらの範囲に入って来たら遊ぶだけ。もっと可愛がってくれるところがあればそちらで遊べばいいしね。
結局昨夜は来ませんでした。シーチキンもそのまま。
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