読後にそんな場違いなフレーズが頭に浮かびました。
携帯騒動を書いたボクの日記にQTさんがコメントで書いてくれてた劇団ひとりの小説「陰日向に咲く」。
なかなか才能のある人だなと思いました。
「劇団ひとり」という芸名からしてタダモノでないとは思ってましたよ。川島君。
テレビでさまざまなキャラを演じているのを思い浮かべながら読むものだから、小説を読んでいても癖のあるあの声でナレーションが聞こえてくるようでした。
とても人の心の動きに対して観察が深くて、それでいて目線が優しい。そして、ささいなところでぐるぐるとひとがつながっていく、そんな話の展開にはハッとさせられました。案外現実ってそんなものかも知れない。
どうにも救われなさそうなひとばかりが出てきても
どこかでふわっと温かい気持ちになれる。
お天道様に忘れ去られたような日陰でも
かすかにすき間から差し込む陽の明かりに育まれた花のように。
幸せってのは誰が決めてくれるものでもなくて
自分がそう感じるものだって言われているみたい。
映画化したいという会社が多くて権利の争奪戦が始っているらしい。
商売気や話題作りばかりでなく、ぜひこの不思議で独特な世界観を活かしたよい作品に仕上げてもらいたいな。
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